京都大学機械系工学教室第二世紀記念事業会からのお知らせ

実行委員長 椹木 哲夫
 
 このたび、本年1月1日をもって実行委員長を牧野俊郎前委員長より引き継ぎました。どうか宜しくお願い申し上げます。

 ご存知のように、本事業会は、2000年7月13日の教室公開にあわせた記念碑の除幕と、翌14日の記念式典の開催を機に発足し、初代実行委員長を務められました駒井謙治郎名誉教授、そしてそのあとを受けて牧野教授へと委員長が引き継がれて参りました。本事業会は、1897年6月18日の京都大学の設置、そしてそれから3年後の1900年7月14日に機械工学科最初の卒業生を世に送り出したことから、教室が開設100年を迎えて新しい世紀に一歩を踏み出すにあたって、卒業生をはじめとする方々のご厚志を得て設立されたものです。京機会とは別の組織ですが、多くの共通のメンバーをもって、家族づきあいをしてまいりました。

 本事業会の活動は、発足時に醵金を頂きました850名近い卒業生の皆様方からの貴重なご浄財を原資として、機械系教室の教育に掛かる事業への支援を核に種々の事業を進めさせてきております。発足からこれまでの間に、国立大学の行政法人化をはじめ、大学の組織改編では機械系関連3専攻の改組などを経まして、発足当時に比べますと、大学の運営形態や機械系教室の構成員も大きく様変わりしてきているかと思います。その中にあって、本事業会は、建学以来の京都大学機械工学教室の伝統と精神を引き継いで伝承し、次世代に伝えていくことこそが最大のミッションであると考えています。そのために、卒業生の方々へはいつまでも輝き続ける母校の姿をお伝えしながら、リカレント教育等の機会を通しての生涯教育の場を提供し、また在学生やこれから機械工学を目指す若者達には、学内での座学教育のみならず、機械工学が根ざすところのものづくり現場での体験型学習や、グローバル人材として求められるスキルや視点を涵養させるための魅力ある教育の場を提供していかねばならないと考えています。社会に開かれた大学院大学の機能を強化して行くための活動に対して、本事業会の創立理念に則り、適宜京機会活動との連携をとりながら、貢献して参りたいと考えておりますのでどうか宜しくお願い申し上げます。